あなたは、毎年!
年末の紅白歌合戦を見てますか?
実は、1978年までNHK紅白歌合戦の一人の持ち時間は、「3分」と決められていて。
当時の曲は、それに合わせてほとんどが3分以内に収められていたそうです。
ですが、植村花菜さんの『トイレの神様』が
”紅白史上“最長”ということで話題になりましたよね。
1979年第30回紅白歌合戦、
NHKはその年『関白宣言』がヒットした
さだまさしさんに出演のオファーをしたのですが、
そのオファーの内容は、
「他の歌手同様3分の持ち時間、1コーラスだけ歌う」というものでした。
しかし!さださんは、
関白宣言は歌詞の内容的に「1コーラスしか歌えないなら」と出演を辞退しました。
さださんの出演は、この年の目玉の一つだったため、
特別出演の美空ひばりさんに事情を説明し、
歌詞を見てもらったところ「この歌詞は切れないわね」と彼女が言ったことにより、
テンポを多少速めたり間奏やエンディングの繰り返しをカットするなどの微調整はしたものの
“フルコーラス”が実現して、
初めて3分の枠を壊すことになったのです。
前例を変えた男
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「フルコーラス歌えなければ出ない」と言ったことで、
当時はちょっとした物議を醸しました。
さださんにしてみれば、
せっかくの楽曲をテレビサイズ「一人3分」という
制約の中で表現しなければならない不条理と、
それに対し不満を言わない歌手サイドに、
あえて投げかけた問題提起だったと思いますが、
ほとんどの歌手はそれに従い、
それが不満な人たちは「出演拒否」という手段を使っていました。
当時はテレビに出ないことをステータスにしている歌手がいたのも事実でした。
しかしさださんは、この問題に真っ向から対抗した時代の先駆者だったのです。
どの時代にも「先駆者」と呼ばれる人たちはいます。
一見わがままを言っているだけの人にも思われがちですが、
そこには明確なミッションがあるのではないでしょうか?
意図的に明確にしていたか、
意図せず明確に持っていたのかはわかりませんが、
私もこの記事を読んで、あらためて自分自身のミッションを明確にしようと思いました。